マーケティングの世界では、『ターゲットを絞りなさい』と書かれていることが多いです。
ターゲット=お客様の像
となるわけですが、ターゲットを絞り込めば絞り込むほどお客様は集まると言われています。
売れる仕組みを構築したい人
は特に絞りこむことが大切になってきます。
ターゲットを明確にしてしまえば、ライバルを気にすることがなくなります。
ターゲットを絞り込めば、よりお客様にダイレクトにメッセージを伝えることができるようになります。
ダイレクトにメッセージを伝えられれば、あなたが持っている商品の魅力が最大限引き出され、買わずにはいられない状況
をつくることができるようになります。
ターゲットを絞る理由
一言でいえば、利益の最大化です。
会社は当然のことながら売上を上げていく必要があります。
売上が上がらなければ社員に給料を払うこともできませんし、新しい商品を開発することもできないでしょう。
下請け会社があるのであれば、下請け会社への支払いがストップしてしまいます。
売上は重要です。
ですが、それ以上に大切なのが利益なのです。
売上が10億円あっても、販促費、開発費、人件費などを考えると赤字になっている。
売上が100億円あっても、色々なフィーを払っていたら結果利益は数10万円。
という企業はザラにあるのです。
ターゲットを絞るのは利益を最大化するためであるということです。
見込み客全員が買うわけではない
ターゲットを絞る理由はほかにもあります。
どんなに良い商品サービスでも見込み客が全員買わないという現実があるからです。
どんなに素晴らしく、どんなに価値があると判断された商品サービスでも、100人にアプローチして100人全員が買うことはないのです。
あなたも経験があるかもしれません。
街角でティッシュを無料で配っている女性がいます。
ティッシュは生活している上で必要不可欠なツールです。
トイレに行くにしても、鼻をかむにしても、ちょっとした汚れを拭き取るにもティッシュは必要です。
誰もが価値を感じているモノ
です。
普通はお金を支払って買うものです。
無料でティッシュをもらえるというのはとてもありがたいことです。
そんな価値のあるティッシュを無料で差し上げると言っているのに、もらわないことありませんか?
あなたが100%もらっているとしても、みんながみんなもらっているでしょうか?
おそらく違います。
どんなにみんなが価値があるモノ
を無料で提供していたとしてももらわないのです。
無料でも人は考えるのです。
それがお金がかかるとなると人は余計に考えてしまうのです。
ターゲットを絞ると売上が減る?
無料でももらってもらえないのに、お金を支払ってもらう商品サービスでわざわざターゲットを絞り込んで販売していたら売上は減るんじゃないか?
と心配されることがあります。
確かに売上は減ります。
1億円売上が上がっていた企業でも、5,000万円ほどに下がるかもしれません。
もしかしたら1,000万円にまで下がってしまうかもしれません。
売上が激減する可能性はあるのです。
ですが、大事なのは利益です。
売上がどれくらいあろうが、利益が残っていなければ意味がありません。
極端な話、利益さえしっかり残っていれば売上がいくらだろうが関係ないのです。
利益が残る理由
3つあります。
・付加価値がつけやすくなる
・間接費が安くなる
・精神的に楽になるティッシュ配りを例にしてみます。
・付加価値がつけやすくなるティッシュを渡す人を30代のトイレを我慢してそうな女性
に絞り込むとします。
トイレを我慢してそうな人に声をかけてティッシュを配ります。
女性はここぞとばかりにティッシュをもらってくれるかもしれません。
そしてトイレに駆け込みます。
トイレですることを想像すると、
・消臭剤
・生理用品の交換
・スマホを見る色んなことが想像できます。
それらに関する商品も同時に販売できるかもしれません。
簡易消臭剤の販売、1枚のみの生理用品の販売、スマホの充電サービスなど。
こんなにうまくいくとはわかりませんが、渡す人を絞るとその人の行動が明確になり、その延長線上に商品サービスを置くことができるようになるのです。
わざわざ新規顧客を集める必要がなくなるのです。
・間接費が安くなる全員にティッシュを配っていると時間がかかることがありますし、人件費も高くなることがあります。
渡す場所がわからなくなるのです。
ですが、トイレを我慢してそうな30代の女性がいそうな場所を想像してみると、色んなアイデアが生まれます。
・トイレのない昼間の公園
・噴水前(水を見ているともよおしやすい?)
絞りこんだ見込み客がいそうな場所に出向けばティッシュは配りやすいです。
色々とテストする必要はありますが、明らかに渡しやすいポイントが見つかれば、渡す時間が短くなります。
あっという間になくなるかもしれません。
その分だけ余分なコスト、人件費、販促費などが大幅にカットできるようになるのです。
・精神的に楽になるおまけみたいなものですが、精神的に楽になります。
人間ですから断られる回数が多ければ、へこみます。
ビジネスに精神的な不安や悩みは必要不可欠ですが、あまり気持ちがいいものではありません。
精神的に楽になれば仕事をすることが楽しくなります。
楽しければ続くようになります。
結果採用コストも下がりますし、楽しみながら仕事ができるので色んなアイデアが生まれる可能性が高くなると思っています。
絞り込む方法
ではどうやってターゲットを絞りこめるのか?
2つ方法があります。
1 最初に決める方法2 後で決める方法
1 最初に決める多くの書籍やウェブサイトで見るのはこのパターンです。
商品やサービスを作るときに誰に届けたいのか明確にしましょう。
よく書かれています。
もちろんそれらを否定するわけではありませんが、ターゲットを最初に決めすぎると後で必ずズレが出てきます。
30代のトイレを我慢してそうな女性
ではなく、40代のサラリーマン男性となる可能性があるのです。
また後で修正すればいいのですが、まずはテストする気持ちでターゲットを絞り込むことが必要だと思います。
2 後で決めるターゲット設定はあとで決めてもいいのです。
ターゲットを絞り込む作業よりも、とにかくたくさんの人に売ってみる。
その中で嫌な人が出てきます。
嫌な人を省いていけばだんだんとターゲットが明確になってきます。
ターゲットを絞り込む
というのは最初に決めてもいいですが、後で決めてもいいと思うのです。
最初から完璧な人なんていません。
だからこそ自分が本来相手にしたい人はいったい誰なのか?
時間とコストはかかるかもしれませんが、それがわかるまでひたすら売ってみるというものいいかもしれませんね。