億万長者が田舎で養鶏を始めた本当の理由
人生を自由に!カオルさんです。
今回のテーマは「なぜ僕が養鶏をやっているのか」ということについて、ちょっとプライベート的なところについて話をしていきたいと思います。
卵と魚の物々交換で実現する真の豊かさ
僕が2014年6月から始めたサービスを2021年9月の段階で株式売却を終えました。一部株は持っているので、まだ完全に売り切ったというわけではないんですが、今は人口1万人の田舎に移住して養鶏をやっています。
最近すごく面白いのが、兵庫のある方から「私ちょっと魚があるんで、卵と交換しませんか?」というオファーをいただきました。なので今は海鮮を買っていないんです。卵を送って、代わりにタコ、イカ、タイ、カワハギ、いろんな魚をいただいています。思い描いたらそういう生活になっていくんだなということを改めて実感しました。
僕は最終的には、お金がなくなっても、卵さえあれば野菜と交換したり、お米と交換したりできるじゃないですか。そういった物々交換の時代に仮に戻ったとしても、生産者であればお金を持っていなくてもいろいろ生き抜くことができるんじゃないかと思っています。
現代の子どもたちが「生きるか死ぬか」の体験を失っている
養鶏をやっている目的はいろいろあるんですが、一番最初に思い浮かぶのは子どもの教育、そして自給自足の生活、あとは行き過ぎた資本主義への抵抗です。
今の子どもたちにとって何が必要なのかとなった時に、やっぱり食育というか、生きるか死ぬかの経験が必要なんじゃないかなと僕はずっと思っているんです。
おそらくマズローの5段階欲求を知っていると思いますが、まずは生存欲求があって安全欲求があって…でも今の子たちって、よくも悪くも中間あたり、承認欲求とかそのあたりから生まれてきていると思うんです。食べられるのが当たり前だし、生きられるのが当たり前だし、SNSがあってそこで認められて、なんか自己実現してみたいな、そういった話ばかりなんです。
だからこそ教育が大事だみたいなところに行くんですが、やっぱり弱いんです。なぜ弱いかというと、マズローの下の欲求、要するに安全欲求とか生存欲求とか満たしていない人たちというのは、どうしても弱い。弱いというのは精神的に弱いって感じです。
イメージとしては、すごくパッと見は高層ビルだったりするんですが、実は1階2階がスカスカで、ちょっとした地震があったら全部が崩れ落ちちゃうみたいな。3階4階はすごくデラックススイートみたいな感じなんですが、下が弱いんです。
なぜこの問題が生まれるのか?
おそらくそれで自殺者が増えているんじゃないかなと思います。おじいちゃんおばあちゃんって自殺しないじゃないですか。おじいちゃんおばあちゃんって、よくも悪くも戦争を体験しているわけです。生きるか死ぬか、もう芋を盗んで、スイカを盗んで生きていくみたいな毎日で、爆弾の恐怖にさらされて。
そんな体験って僕らないじゃないですか。だから生きられるだけでありがたいみたいな感じなんです。
そういった体験がないから、なんかちょっと誰かに攻撃された、ちょっと誰かにいじめられた(いじめは悪いですよ、いじめは良くないんで、それは良くないとして)、でもちょっとしたことで精神的に弱くなってしまって、自分で命を絶ってしまったりとか、塞ぎ込んでしまったりとか、そういうことになっているんじゃないかなと思っています。
解決策:サバイバル体験と食育で根本的な強さを育む
ステップ1:サバイバル体験施設の構築
だから僕は何をしたいかというと、今の土地を開拓していって、そこで1泊2日か1週間ぐらいのサバイバルキャンプをやってみたりとか、スマホなし、コンパスだけで生きていくみたいな、ナイフだけで生きていくみたいな、そういった体験ができるようなものを僕が生涯をかけて作りたいと思っています。
ステップ2:本物の食育体験の提供
養鶏は食育につながっていきます。今って出来上がったお肉をチンして食べるとか、出来上がったお肉を焼いて食べるとか、そのぐらいじゃないですか。
もっと昔は、今だったら60歳とか70歳ぐらいの人たちは、昔はもう鶏は締めて食べていたという時代もあったそうです。僕の父親なんかは、庭でスズメを取って食べていましたからね。そういう時代を生きていました。
そういった体験ってめちゃくちゃ貴重じゃないですか。僕が育てた子たち、鶏たちを、卵を産まなくなった子たち、通常はお肉になって出荷されるんですが、それだけじゃなくて、家族で、まずは締めるところから、そして命をいただくという、そういった体験ができるような最終的な施設にしたいなと思っています。
ステップ3:採卵からの完全体験
卵も、できれば採卵して自分で、そこで採卵した卵をすぐに卵かけご飯を作って食べる。楽しそうじゃないですか。そういう野生味あふれた環境を作りたいと思って今やっているという感じです。
ステップ4:事業としての持続可能性
もちろん事業なので、ちゃんと利益を出さないといけません。そのためには僕が今まで使ってきたWebのノウハウを使って、ある程度、今やっと軌道に乗ってきたという感じです。
まとめ:お金を超えた価値を子どもたちに
結局お金って何のために使うかというと、やっぱり感情を満たすためなんです。その感情を満たすというのは、例えば人参を買ったり、きゅうりを買ったり、お肉を買ったり、そういったものを買ってそれを食べることで幸せを感じるとか、お腹を満たすとか満腹感を感じるとか、そういったことにお金を使うわけです。
だったらもうダイレクトに僕は卵を用意して、お金じゃなくて卵を用意して、欲しいものと交換していくという方がいいんじゃないかなと思っています。
よく聞かれるんですが、あまりにもちょっと目的が多いというか、自給自足だったりとか、行き過ぎた資本主義への抵抗という感じです。でも根本にあるのは、今の子どもたちに本当の強さを身につけてもらいたいという想いです。
人生を自由に!カオルさんでした。